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スパチュラ塗りの先駆者、メイクアップアーティスト“ハム・ギョンシク”独占インタビュー「こだわりはグリップ感」

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スパチュラでファンデーションを塗る!?トレンドをつくったと言っても過言ではない、韓国メイクアップアーティスト“ハム・ギョンシク先生”に独占インタビュー。ファンデーション用スパチュラの開発秘話から、今期のメイクアップトレンドまで!さらには、ハム・ギョンシク先生が手掛けるコスメブランド“MAD PEACH”の新商品情報をお届けします。

舞台用のメイクアップツールだった“スパチュラ”をデイリーに使えるアイテムに

KOREAddicted編集部(以下、編集部):ハム先生が開発されたスパチュラは、とても話題になっていると思うのですが、スパチュラでファンデーションを塗っているのを初めて見た時、本当にびっくりしました。どうしてスパチュラで塗ることを思いつきましたか?

ハム・ギョンシク先生(以下、ハム先生):スパチュラでファンデーションを塗るのは初めてやったことではなく、他の方もやっていてそれぞれの方法がありました。やってみた時にすごく良かったからです。

昔だと舞台用のメイクアップツールだったので、スパチュラの塗る面や持ち手の部分がすごく不便でした。それを普段のメイクアップツールとして開発したのは、私が初めてです。

編集部:実際に商品として開発したきっかけを教えてください。

ハム先生:やはり舞台用のスパチュラでは、不便さを感じました。これを少しだけ改良すれば、日常的に使用できるのではないかと思ったので開発しました。

編集部:開発する時にこだわったポイント、難しかったことはありますか?

ハム先生:グリップ感です。昔のものだと、スパチュラの塗る面は長いのに持つ部分がすごく短かったのが、すごく不便だと思いました。開発する時は、持ち手の部分をもっと長くしたりと調節していたのですが、今の長さがちょうど良かったです。

やっぱりスパチュラは、顔に直接塗るものだから顔に触れる面の丸さにまでもこだわりました。似たような商品で販売されているものは、顔に触れる面が少し太かったり、あんまり良くなかったりします。その部分でよく考えて改善していったら、すごく良い商品ができました。

編集部:今はまだスパチュラでファンデーションを塗ることが難しい、痛くないかと抵抗があると思うのですが…

ハム先生:もちろん痛くないです。そのことは、何も気にしなくて大丈夫です。

難しいと思っている方も結構いると思うのですが、今日の朝に行ったイベントで紹介した時も「すごく使いやすい」との声がありました。使ってみたらわかると思います。

編集部:ピカソのスパチュラはテクニックなしで、使ってみたら誰でもファンデーションをきれいに塗ることができるということですよね。

ハム先生:皆さんがよくやってしまうミスが、一気にファンデーションをつけてしまうこと。何回やっても大丈夫なので、少しずつ塗ってみてください。



シルキー肌がトレンド

編集部:今の韓国のメイクトレンドはなんですか?

ハム先生:すごくいろいろあるのですが、最近の韓国ではこれだけが流行りというよりかは、いろいろなメイクの方法が流行っている印象です。

ベースメイクでいうと、昔だとツヤ肌!みずみずしいという感じで、その次にさらさらのパウダリーが流行って、最近だとシルキー肌がトレンドだと思います。

まつげでいうと、昔はつけました感のあるまつげでしたが、最近ではだんだん薄くなってナチュラルになってきています。

それと水を含んだようなみずみずしいリップが流行っています。

編集部:簡単にマネできる韓国メイクテクニックを一つ教えてください。

ハム先生:いろいろとあると思うのですが、一番簡単で重要なのは肌表現ではないでしょうか。日本の方が好きなさらさらマットな感じではなくて、スキンケアだけしっかりするだけでも変わると思います。

編集部:今までたくさんの方にメイクをしてきたと思うのですが、2023年はずせなかったコスメアイテムはありますか?

ハム先生:やっぱりスパチュラとMAD PEACHの水分プライマーです。

世の中のプライマーはシリコンベースが多い中で、MAD PEACHの水分プライマーは、水みたいなテクスチャーでみずみずしいので、これをつけてファンデーションを塗った肌とファンデーションだけの肌は本当に全然違います。一番イチオシアイテムです。

編集部:2023年上半期は、スパチュラがトレンドだったと思うのですが、ハム先生の中で下半期は、なにが流行すると思いますか?

ハム先生:スパチュラは、去年頃から流行ってきて今ももちろん流行っていると思います。ベースメイクのトレンドがツヤツヤからさらさら、そしてシルキーな肌への変化がスパチュラがさらに流行ってきている理由です。



K-BEAUTYはスキンケアの土台から

編集部:なぜメイクアップアーティストになろうと思いましたか?

ハム先生:昔から絵を描くことが好きで、そこからメイクアップアーティストという仕事があることに気づきました。この仕事だったらこれからずっと楽しく仕事ができるかなと思ったので、メイクアップアーティストになりました。

編集部:メイクアップアーティストをしていて、どういう時にやりがいを感じますか?

ハム先生:毎回毎回やりがいがあります。番組やイベントの時も、ずっと楽しくやっています。

編集部:ハム先生が日本に来ることも多いと思いますが、日本と韓国でメイクのトレンドの違いを感じることはありますか?

ハム先生:結構いろいろありますが、日本の特徴としてスキンケアをあまりやっていないことを感じます。

肌表現では、やっぱりスキンケアが重要ですが慣れていない方は、K-BEAUTYを目指したくてもなりきれていないかなと思う部分があります。ただ最近では、スキンケアをしっかりやれている日本の方も増えていますよね。

正直、アジア人同士なので顔の大きな違いはないので、難しいテクニックは必要なさそうです。

編集部:ハムギョンシク先生が、これからやってみたいこと、作ってみたい商品はありますか?

ハム先生:ミニスパチュラが先日、韓国で発売されました。9月には、MAD PEACHからリップペンシルとリップティントを発売する予定です。まだ発売は未定ですが、11種類のリップと5種類のチークとマスカラも発売する予定があります。つけまつげもそろそろでるかと思います。

編集部:日本で発売するのを楽しみにしています。ありがとうございました。

ハム・ギョンシク
数々の著名人のメイクを担当し、韓国を代表するメイクアップアーティスト。PICCASSOのメイクアップスパチュラを協業で製作し、現在はコスメブランドMAD PEACHのプロデュースを手掛ける。
●ハム・ギョンシク公式Instagram
●PICCASO日本公式Instagram
●MAD PEACH日本公式Instagram

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